信じている

FireBeatを歌っているときのあの宙を睨むような目をわたしはこの先どんなことがあっても忘れないと思う。

 

 

 

階段から5人が降りてきたとき、世界の真ん中には確かにHiHiJetsが立っていた。少なくとも、私の世界は君たちだったのだ。どうしようもなく胸が踊った。 未来に期待するのは危険なのに、それでも期待せずにはいられなかった。それほどに輝いていた。

 

 

滞りなく進む8月8日、その公演は誰かにとっての希望で、そして絶望だった。

 

 

SixTONESSnowManが2020年に同時CDデビューすることが発表された。まだ公演が始まってから1時間も経っていなかった。ステージの上で15人が横並びになっている。画面の前の私はどうすることも出来ずにただ眺めていた。物語を側で見ていたはずなのに、突然外野に放り捨てられたような気分だった。

 

 

 

言葉にならない悔しさがあった。勿論、推しているグループがデビューできたことは嬉しかった。けれど、でも、私の宗教はHiHiJetsで、猪狩蒼弥だから。仕方がないと許されたい。選ばれなかった側の気持ちは分からなくていい。分からなくていいから、分からないままで、許してほしい。妬み嫉むこと、涙が出るほどに羨ましいと思うこと。誰にもぶつけられないのに有り余るほどの大きさで、身体のなかで暴れる気持ちはどうすればいい。

 

 

みんなが幸せになれないことは言われなくても知っている、けれど自分が出会えたアイドルが幸せになるはずと、信じたいだろう。信じ続けて報われる日を、時々諦めそうになりながらでも、やっぱり祈って、待ち侘びるだろう。ジャニーズJrを応援する誰しもがきっと、同じことを考えていると思う。でも、やっぱり私は祝福する言葉が言えない。心が狭いから。そうじゃない。そうじゃないのだ。

 

 

 

猪狩くんが好きで仕方がない。アイドルとして、尊敬している。

 

 

 

 

 

だからこの悔しい気持ちを、わたしは絶対に忘れない。いつか、きっと来るであろう喜ばしい日に振り返って、無駄じゃなかったと笑いたい。

 

 

 

 

 

デビュー、しようね。